Club Activties

美しい富山湾クラブ活動紹介

世界で最も美しい湾クラブ総会

2019年10月16日(水)~20日(日)に「世界で最も美しい湾クラブ」の世界総会が富山で開催されました。
富山湾が加盟して5周年の節目の年に、世界総会が日本で初めて富山で、今までで最多の参加者(世界15の国と地域から33湾128名)により開催されました。

(1)総会議事
10月16日と17日に開催された総会で、国連環境計画NOWPAPのコーディネーターであるYegor VOLOVIK博士からのUNEPとNOWPAPの活動についての基調講演の後、2018事業報告・会計報告、2019事業計画・予算、新規加盟湾などが承認されました。


 新規加盟;ラ・シオタ湾(フランス)、ダクラ湾(モロッコ)
 加盟審査;プジャダ湾(フィリピン)、ランハ湾(ベトナム)
 退会;サンフランシスコ湾(米)、サカルン湾(クロアチア)
 参加検討湾;鹿児島湾、美保湾(鳥取県)

加盟湾は24か国1地域からの44湾となりましたが、加盟湾のないアメリカ、ロシア、オーストラリアなどからの加盟を推進して、影響力を高めるべきという議論がありました。
また、今後の総会開催は2020年ダクラ湾(モロッコ)、2021年エイラート湾(イスラエル)、2022年カンボジア湾、2023年麗水湾(韓国)に決定しました。
なお、総会会場では日本の加盟5湾の取組み(環境保全、観光紹介など)のパネル展示が行われるとともに、総会に向けて開発された富山湾土産の販売が行われました。

(2)富山湾視察と交流会
総会開催中に、富山県美術館、環水公園、道の駅雨晴、富岩水上ライン、新湊漁協(昼セリ)の視察が行われました。
道の駅雨晴では参加者も子供たちと一緒になってドラえもん神輿を担ぎ、楽しんで頂きました。
夕食交流会では湾岸各市町から特産物などが提供されて富山湾の海の幸を堪能するとともに、万葉衣装でのオペラ「越中万葉物語」など日本の文化に親しんでいただきました。

(3)富山湾加盟5周年記念行事、海王丸パークイベント
NPEC鈴木理事長より「美しい海に向けて~プラスチックと窒素の管理を~」と題した記念講演をお聞きしました。
また、「怪魚ハンター」として知られる小塚拓矢さんと魚津水族館館稲村修館長の対談「リュウグウツノカイ&ダイオウイカは釣れるのか?」には、ロビーに展示された4.6mの剥製を見た後だけに驚かされるとともに、最近富山湾で巨大深海生物が出現していることに、地球環境変化の不気味さを感じました。
午後からは海王丸パークで漁船パレードの見学、記念植樹、新湊マリーナまでのサンセットクルージングが行われました。

(4)ワールドカフェと「富山宣言」
従来の総会は各湾の紹介や主催湾からのプレゼンテーションに留まっていたのですが、今回初めて「未来への展望~沿岸域の持続可能な発展のための環境保全~」というテーマの下に2日間の議論「ワールドカフェ」が10チームに分かれて行われ、今後20年のビジョン「富山宣言」が取りまとめられました。

富山宣言概要;目標達成のため、加盟湾間での情報共有の強化や国際フォーラムへの積極的な参加、クラブの国際的な地位の向上などに優先的に取り組む

2015年の国連持続可能な開発サミットにおいて持続可能な開発目標SDGsが採択され、海洋に関してSDG14海の豊かさを守ろう「海洋・海洋資源の保全と持続可能な利用」が目標とされました。2017年6月に「私たちの海、私たちの未来:SDG14の達成に向けた連携」をテーマに国連海洋会議が国連本部で開催されて「行動の要請」が採択され、様々な主体による「自発的約束」が求められました。2019年10月時点で1573件の自発的約束が登録されており、2020年には第2回目の国連海洋会議が予定されています。
このような時に、世界で最も美しい湾クラブが富山宣言を取りまとめて国際的なNGO組織として取組むことを宣言した事はとても意義深く、クラブのターニングポイントになったとの参加者の声が多くありました。
具体的な取組については今後協議されて行くことになりますが、自発的約束をした上で行動を始める事によって、クラブの活動理念に改めて立ち返ってクラブのステータスを向上させるための素晴らしい機会になったと思われます。

(5)エクスカーション
総会後には5コースに分かれて富山湾岸の視察が行われ、各地で市町長も出席する歓迎ぶりに、出席者はアンビリーバブルと感動して富山を後にして頂きました。


1 立山~ほたるいかミュージアム~富山市ガラス美術館
2 宇奈月~杉沢の沢スギ~魚津埋没林博物館
3 魚津水族館~入善牡蠣の星~宇奈月~黒部生地の清水
4 高岡大仏~能作~セイズファーム~ひみ番屋街~瑞龍寺
5 五箇山~瑞泉寺~チューリップ四季彩館~若鶴

(6)課題と期待
2018年4月フランス総会で石井富山県知事のプレゼンテーションによって富山総会が決定されてから、実行委員会が組織され、県・各市町はもとより各種団体や一般市民を巻き込んで準備が進められました。台風19号の水害によって北陸新幹線が不通となり参加者は空路利用や東海道新幹線経由で苦労されたにも拘らず非常に喜んで頂けたのは対応する事務局の熱意の賜物です。
ただ、今総会で2湾が退会したように、世界で最も美しい湾クラブの意義が問われた大会でもありました。また各湾を取り巻く環境も海水面や海水温の上昇によって深刻な被害が出ると懸念されます。今後富山宣言が具体化され、実効を上げられることに大いに期待しています。
富山湾としても、世界総会の開催によって加盟湾にはその魅力を知って頂く事は出来ましたが、広く知って頂き多くの観光客に来て頂くためにはブランド力をさらに高めて発信していく必要があります。10年後20年後のさらに美しく楽しい富山湾に期待して皆で取り組んでいきましょう!